今月のエッセイ(2025/7)
Author: セプティマ・レイ
7月になりました。今月は私の誕生月で、62歳を迎えます。31歳のときに『よくわかる音楽著作権ビジネス』を出版して以来、月日の流れは驚くほど早く、まるでジェットコースターに乗っているような感覚でした。さて、6月21日(土)に明治大学で開催された『アメリカ著作権法』の刊行記念講演会には、100名近くの方々にご来場いただきました。おかげさまで、講演会は盛況のうちに終了いたしました。この場をお借りして、心より御礼申し上げます。10年ぶりにお目にかかれた方々もいらっしゃり、本当に素晴らしいひとときを過ごすことができました。
7月1日付の読売新聞朝刊に、弘文堂から出版された『アメリカ著作権法』に関する私のインタビューが掲載されました。取材してくださった記者の小林さんは、昨年12月に開催した明治大学の「AI時代における音声保護シンポジウム」にご参加くださった方です。そのご縁から、私の経歴(特に音楽関係)に関心を持ってくださり、以前にはインタビュー記事を紙面に取り上げてくださいましたが、今回は『アメリカ著作権法』を大きくご紹介いただきました。私の想いを的確にまとめてくださり、感激しています。なお、同じ紙面には、フランス著作権法に関する長塚真琴先生のインタビューも掲載されています。
6月28日(土)には、「AI時代における音楽の盗作問題を考える」というテーマで公開講座を開催しました。有料にもかかわらず、60名を超える方々にご参加いただきました。ミュージシャンのシュガーフィールド(原朋信さん)には、音楽AI生成プログラム「SUNO」を使って「著作ケンゾウのブルース」を制作していただき、なんとミュージックビデオ(MV)まで手がけてくださいました。生成AIの技術進展には本当に目を見張るものがあります。いよいよ「1億総クリエイター」の時代が到来したことを、改めて実感しました。
公開講座の後には、安藤ゼミの合同同窓会を開催しました。現役生を含め、参加者は36名。2016年3月卒業の第1期生も駆けつけてくれました。私は2014年4月に着任したので、これまでにおよそ100名のゼミ生を送り出してきたことになります。卒業以来一度も顔を合わせていなかったゼミ生もいますが、それでもこうして同窓会に集まってくれるOG・OBが多く、「先生、お久しぶりです。先生の講義を聞くと、学生時代に戻った気がします」と声をかけてくれる学生もいて、本当にうれしく思います。変わらず学生のように接してくれるゼミ生たちの姿を見るたびに、「教師になってよかった」と、しみじみ感じる今日この頃です。